研究主題 

 

先進的情報技術の教材化に関する研究
 

 

 

 

研究の目標 

 

 

 

 


ロボット等先進的情報技術を取り入れた教育効果について実態調査を行い,ロボット等先進的情報技術を取り入れた教材・教具の開発を行う。また,開発した教材の有効性を探ると共に,開発した教材・教具が,各学校で活用されるような手引を作成し,Webで各学校へ提供する。

先進的情報技術の教材化とは 

 

 

 


先進的情報技術とは,「ユビキタス(Ubiquitous Technology)とRT(Robot Technology)により創造されるもの」である。

           ユビキタス:至る所にある

先進的情報技術の教材化とは,「小学校,中学校,高等学校において教科等の目標を達成するために,先進的情報技術を授業に効果的に取り入れること」である。

研究構想 

 

 

 


(1)               ロボット等先進的情報技術を取り入れた教育効果についての実態調査

           ASIMO科学授業」と連携した実態調査

・期 間 平成18515日(月)〜平成18616日(金)

・場 所 博多リバレイン地下2Fロボスクエア特設会場

・対象児童・生徒数 2991名(小学生2159名,中学生592名,高校生240名)

主な調査項目

【項目1】授業前の児童生徒のロボットに対する興味や関心と授業後のロボットなどの先進技術にふれた後の児童生徒の意識の変化について

【項目2】児童生徒のロボットの技術に対する興味や関心について

【項目3】児童生徒のロボットや先進技術に関する期待感や,ロボットに対する関わり方などについて

【項目4・5】身の回りの科学技術に対する児童生徒の意識について

以上のような項目について,アンケートを実施した。結果は次のとおりである。

 【項目1】では,授業後に95.8%(たいへん興味を持った57.7%,少し興味を持った38.1%の合計)の児童生徒がロボットや科学技術に対する興味や関心が高まったと回答している。

 【項目2】では,ロボットを実際に見て児童生徒が一番関心を持った技術はコミュニケーションであった。

【項目4,5】では,従来の家電三種の神器(テレビ・冷蔵庫・洗濯機)に続いてコミュニケーションツールの代表的存在である携帯電話が高い割合を示した。

 これらことから,ロボットやコミュニケーションツール等先進技術にふれることは,児童生徒の興味関心を高め,授業への意欲を喚起できると考え教材・教具の開発へ取り組むこととした。

 

(2)               教材教具の開発

           携帯情報端末を活用した教具(研究中)

 児童生徒にとって,身近でかつ,手軽に利用できる携帯ゲーム機(以下,携帯ゲーム機を携帯情報端末と呼ぶ)を活用した教具の研究に取り組んでいる。

携帯情報端末を活用した授業の形態としては,教室内の全ての児童生徒に携帯情報端末を持たせたスタイルで実施することを考えている。携帯情報端末の教具としての活用にあたっては,以下に示す4つの利用法を検討している。

@教師が児童生徒一人一人の考えを正確に把握する。

A児童生徒の考え方をグラフ等でコンピュータへ表示しリアルタイムで把握する。

B児童生徒からのつぶやきやメッセージを受信する。

C教師からの連絡を児童生徒の携帯端末へ一斉配信する。

このような携帯情報端末の利用法により,児童生徒が学びに対する関心・意欲を高め,主体的な活動を継続できると考えている。

           センサー技術を活用したロボットの教材(開発済)

 センサー技術を活用したロボット教材とは,小型で高性能なセンサーを使って黒いラインを検出しながら進む車型ロボットである。この教材は,中学校 技術・家庭の「技術とものづくり」において,基本的な電気回路の配線や電流の流れを制御する仕組みを,ものづくりをとおして学べる教材として有効である。

           教科「情報」ホームオートメーション実習教材(開発中)

 ホームオートメーション実習教材とは,携帯電話からメールで家庭やパソコン教室にある家電製品の電源を操作したり,ドアの開閉や家電製品の動作状況等を携帯電話にメールで知らせたりできるシステムである。

このようなリモートセンシングや遠隔操作などの技術を用いたホームオートメーション環境を体感できる実習用教材の開発を目指している。

           二足歩行ロボット遠隔制御実習教材の開発(開発済)

 二足歩行ロボット遠隔制御実習教材とは,情報通信ネットワークを活用してロボットを遠隔制御する専門高等学校用の教材である。

 近年,情報通信ネットワークなどを利用した遠隔制御技術は宇宙や工場などから,携帯電話を活用した家電製品の制御へと応用されてきた。このような遠隔制御技術は,情報通信ネットワークの発達に比例して,関連の産業界から要求される技術であり,産業界からのニーズに対応できる人材育成につながると考える。

           ICタグを利用したスライド提示装置(開発中)

ICタグを利用したスライド提示装置とは,ICタグ(電子荷札)認識システムとMicrosoft社のPowerPoint(プレゼンテーションソフトウェア)を組み合わせたプレゼンテーション教材である。名刺サイズのカード状に加工している一枚一枚のICタグカード(ICタグが内蔵されたカード)にプレゼンテーションのスライドを1枚ずつ対応させておき,任意のICタグカードを読取り機にかざすだけで対応したプレゼンテーションのスライドが画面へ提示されるものである。

学習での活用例としては,簡単にスライドを入れ替えた提示ができるため,反復練習,観察・実験の方法の確認,活動の際の注意事項の提示などにおいて学習効果を高めることができると考える。

テキスト等成果物の構想 

 


           携帯情報端末を活用した教具については,研究事例としてまとめ,報告書を作成する。

           センサー技術を活用したものづくり教材については,中学校技術・家庭科の教材として,「こんなに簡単!ライントレースロボット製作」として作り方や授業への活用方法を紹介するテキストを作成する。

           教科「情報」ホームオートメーション実習装置については,製作方法や授業での活用方法をまとめたテキストを作成する。

           二足歩行ロボット遠隔制御実習教材については,工業高校用に遠隔制御応用のテキストを作成する。

           ICタグを利用したスライド提示装置については,開発した装置を紹介するWebを作成する。